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「30畳・40畳の広いLDKをつくりたい」「リビングの真ん中に柱を入れたくない」「庭へ向かって壁いっぱいの窓をつくりたい」と考えている方もいるでしょう。
こうした大空間住宅を検討すると、「木造では難しいのでは?」「鉄骨住宅にしないと柱をなくせない?」と疑問を持つことがあります。
しかし、大空間は鉄骨住宅だけで実現できるものではありません。
在来工法、2×4工法、SE構法などの木造住宅でも、構造設計や建物条件によって広い空間をつくることができます。
重要なのは、単に「何畳のLDKをつくりたいか」ではありません。
柱と柱の間を何m飛ばしたいのか、どこまで壁を減らしたいのか、大きな窓や吹き抜けも組み合わせるのかによって、構造条件は大きく変わります。
例えば、同じ35畳のLDKでも、途中に柱が1本あってもよい場合と、完全に柱のない一室にしたい場合では、必要となる構造が異なります。
また、庭側へ大開口をつくったり、吹き抜けを組み合わせたりすれば、建物を支えるために使える壁や床も少なくなります。
ここでは、大空間住宅をつくる代表的な選択肢として、在来工法、2×4工法、SE構法、鉄骨住宅を取り上げ、大空間・大開口、耐震性、間取り自由度、建築費などの違いを比較します。
| 比較項目 | 在来工法 | 2×4工法 | SE構法 | 鉄骨住宅 |
|---|---|---|---|---|
| 主な構造 | 柱・梁+耐力壁 | 壁・床・屋根などの面構造 | 木造ラーメン構造+耐力壁など | 鉄骨の柱・梁・ブレースなど |
| 大空間 | 構造設計によって可能 | 必要な壁との調整が必要 | 柱・壁を抑えた空間を検討しやすい | 長いスパンを検討しやすい |
| 大開口 | 耐力壁との調整が必要 | 面構造を成立させる壁との調整が必要 | 柱・梁のフレームを活用して検討しやすい | 柱・梁などを活用して検討しやすい |
| 吹き抜け | 構造設計によって可能 | 床・壁などとの構造調整が必要 | 実際の吹き抜けを含めて構造計算 | 構造方式に応じて検討可能 |
| 構造安全性の確認 | 建物規模・仕様・設計方法などによる | 建物規模・仕様・設計方法などによる | 一棟ごとに構造計算を実施 | 構造計算をもとに設計 |
| 間取り自由度 | 比較的高い | 構造上必要な面の影響を受ける | 壁を置きたくない場所が多い住宅で特徴を活かしやすい | 大空間・大開口を計画しやすい |
| 建物重量 | 比較的軽い | 比較的軽い | 比較的軽い | 木造より重くなりやすい |
| 建築費 | 価格帯の選択肢が広い | 住宅会社・仕様等による | 一般的な木造より構造費が上がる場合がある | 構造・住宅会社等によって異なる |
| 向いているケース | 一般的な広いLDKを幅広い選択肢から検討したい | 面構造を活かした住宅を希望する | 木造で大空間・大開口を重視する | より長いスパンや大規模な空間を希望する |
比較表だけを見ると、「どの工法が一番優れているのか」を決めたくなるかもしれません。
しかし、4つの工法はいずれも条件によって大空間をつくることができます。
違うのは、その大空間をどのような構造で成立させるのかです。
そのため、「SE構法なら○、2×4なら△」と単純に順位をつけるのではなく、自分たちが希望する空間に対して適した構造を選ぶことが大切です。
大空間住宅というと、「30畳LDK」「40畳LDK」といった広さを思い浮かべる方が多いでしょう。
もちろん床面積も重要ですが、大空間の感じ方を左右するのは広さだけではありません。
例えば、同じ30畳のLDKでも、室内中央に柱や壁がある空間と、リビング・ダイニング・キッチンまで視線を遮るものがない空間では、感じる広さが大きく異なります。
そのため、大空間住宅を考えるときは、単なる畳数ではなく、次のような希望を整理しましょう。
・LDKの中央に柱を設けたくない
・リビング、ダイニング、キッチンを一室につなげたい
・庭側を壁いっぱいの窓にしたい
・吹き抜けをつくりたい
・高い天井にしたい
・家具を自由に配置できる空間にしたい
柱のない広い空間を考えるときに重要なのが、「スパン」です。
スパンとは、柱と柱の間の距離を指します。
例えば同じ30畳のLDKでも、細長い間取りと正方形に近い間取りでは、必要となるスパンが異なります。
柱間を長くするほど、柱のない空間をつくりやすくなりますが、その分、間をつなぐ梁へかかる力も大きくなります。
大空間の工法を比較するときは、「何畳まで可能ですか?」だけではなく、「希望する間取りでは最も長いスパンが何mになりますか?」と確認するとよいでしょう。
広いLDKだけであれば複数の工法で実現できるケースがあります。
一方、そこへ大きな窓や吹き抜けを組み合わせると、構造条件はより複雑になります。
大きな窓をつくる場所には耐力壁を配置できません。
また、吹き抜けをつくる部分には上階の床がありません。
さらに室内の柱も減らせば、建物を支えるために利用できる柱・壁・床が少なくなります。
こうした開放的な住宅になるほど、どの工法を採用し、どこで建物を支えるのかを設計初期から考えることが重要です。
在来工法とは、日本の木造住宅で広く採用されている木造軸組工法のことです。
柱と梁によって建物の骨組みをつくり、筋交いや構造用面材などによる耐力壁を配置して、地震や風による横方向の力へ抵抗します。
多くの工務店・ハウスメーカーが対応しており、幅広い間取りや価格帯から住宅会社を選べることが特徴です。
「一般的な木造住宅では大空間をつくれない」というわけではありません。
柱の位置を調整したり、必要な梁を設計したり、耐力壁を適切に配置したりすることで、広いLDKをつくれるケースがあります。
住宅会社によっては、大空間に対応する独自の構造システムや部材を採用している場合もあります。
そのため、在来工法だからといって最初から大空間を諦める必要はありません。
在来工法では耐力壁が建物を支える重要な役割を持ちます。
そのため、LDK内部の壁を減らし、さらに外周部へ大きな窓を設ける場合、耐力壁を配置できる場所も少なくなります。
どこに必要な壁を残し、どの梁や柱で空間を支えるのかを構造的に検討する必要があります。
・一般的な広さのLDKを中心に考えている
・極端に長いスパンは必要としていない
・幅広い住宅会社から比較したい
・価格帯や仕様の選択肢を広く持ちたい
2×4工法の正式名称は「枠組壁工法」です。
木材でつくった枠組へ構造用面材を接合し、壁や床などの剛性のある面を形成します。
さらに、壁・床・屋根を一体化し、六面体の箱のような構造で建物を支えることが特徴です。
地震などの力を複数の面へ分散する構造のため、壁・床・屋根のつながりが重要になります。
「2×4工法は壁が多いため、大空間をつくれない」と考える方もいるかもしれません。
しかし、2×4工法でも建物条件や構造設計によって大空間をつくることは可能です。
実際に、2×4・枠組壁工法の技術は戸建住宅だけでなく、大空間を必要とする木造建築にも利用されています。
重要なのは、「2×4だからできない」と決めつけるのではなく、自分たちの希望する住宅でどこまで対応できるか確認することです。
2×4工法では、壁が建物を支える重要な構造要素になります。
そのため、LDK内部の壁を減らしたり、大きな窓を増やしたりする場合は、必要な面をどこに確保するのかが重要です。
大空間、大開口、吹き抜けなどを組み合わせる場合は、それらを含めて構造を検討する必要があります。
・面構造を活かした木造住宅を検討している
・一般的な住宅規模の大空間を希望している
・2×4工法を得意とする住宅会社に魅力を感じている
・構造上必要な壁を含めて間取りを検討できる
SE構法は、柱と梁を強固に接合したフレームを活用する木造ラーメン構法です。
品質・強度が管理された構造用集成材と専用のSE金物などを使用し、柱・梁・接合部を一体となった構造として設計します。
柱・梁によるフレームと耐力壁などを組み合わせることで、耐力壁を配置したくない場所が多い住宅でも構造を検討しやすくなります。
SE構法では、フレームにも建物を支える役割を持たせるため、木造で柱や壁を抑えた空間を検討しやすくなります。
例えば、次のような住宅です。
・柱の少ない30畳・40畳のLDK
・庭へ大きく開くリビング
・大きな吹き抜け
・大開口と吹き抜けを組み合わせた空間
・ビルトインガレージ
SE構法では最大9mのスパンを可能とする構造システムが用意されています。
ただし、「SE構法ならどの家でも9mを柱なしにできる」という意味ではありません。
実際に実現できるスパンは、上階、屋根、梁へかかる荷重、建物形状、大きな窓、基礎などの条件によって異なります。
SE構法では、実際に建築する一棟ごとに許容応力度等計算による構造計算を行います。
建物自体の重さ、積載荷重、地震力、風圧力などを考慮しながら、柱・梁・耐力壁・接合部などが必要な性能を満たしているか確認します。
大空間、大開口、吹き抜けなどを採用する場合も、それらを含めた実際のプランを構造計算へ反映します。
・木造住宅にしたい
・柱の少ない広いLDKをつくりたい
・壁いっぱいの大きな窓を設けたい
・吹き抜けと大開口を組み合わせたい
・ビルトインガレージをつくりたい
・実際の間取りで構造計算したい
鉄骨住宅は、柱や梁など主要な構造部分に鋼材を使用します。
強度のある鋼材を活用することで、柱と柱の間隔を広く取り、大空間や大開口を計画しやすいことが特徴です。
鉄骨住宅には、ブレースを利用する構造、柱・梁によるラーメン構造などさまざまなシステムがあり、住宅会社独自の構法もあります。
鉄骨住宅の中には、高強度の梁などを活用し、住宅規模で長いスパンの柱なし空間を実現する構造システムがあります。
そのため、広いLDK、大きな窓、高い天井などを重視する場合に比較対象となる工法です。
ただし、「鉄骨住宅ならすべて同じ大空間をつくれる」というわけではありません。
採用する鉄骨構法や住宅会社によって実現できるスパンや開口は異なります。
住宅規模を超えるような非常に大きな空間や長いスパンを必要とする場合には、鉄骨造が有力な選択肢になることがあります。
一方、一般的な注文住宅で求められる大空間であれば、木造でも検討できるケースがあります。
「広いリビングにしたいから鉄骨」と最初から決めず、実際に必要なスパンを確認して比較しましょう。
・非常に長いスパンを希望している
・より大規模な空間を検討している
・鉄骨住宅独自の構造システムに魅力を感じている
・鉄骨住宅を得意とするハウスメーカーを希望している
在来工法では、必要な耐力壁を確保しながら柱・梁を配置します。
柱を減らすほど長い梁が必要になり、その梁へかかる力も大きくなります。
そのため、希望するスパンや上階の条件によって、必要な柱や壁を判断します。
2×4工法は壁・床・屋根などの面によって建物を支えるため、「柱を何本減らせるか」というより、必要な構造面をどこへ確保するかが重要です。
広いLDKをつくる場合も、建物全体の面構造を成立させながら間取りを検討します。
SE構法では、柱と梁を強固に接合したフレームを活用するため、耐力壁を配置できる場所が少ない空間でも構造を検討しやすくなります。
そのため、リビング中央に柱を設けたくない場合や、外周部にも大きな窓を設けたい場合に特徴を活かしやすくなります。
鉄骨住宅は、鋼材の強度を利用することで長いスパンを計画しやすい構造です。
特に非常に大きな空間を希望する場合には、有力な選択肢になります。
工法を「柱をなくしやすい順」にランキングすることはおすすめできません。
実際に必要なスパンや上階の条件が異なれば、最適な構造も変わるためです。
自分たちの間取りで最長何mのスパンが必要なのか、そのスパンをどの構造で支えるのかを比較しましょう。
大きな窓を設ける部分には、原則として壁を設けることができません。
そのため、窓を大きくするほど、建物を支えるために使える壁の位置も限られます。
特に庭側全面を大きく開きたい場合は、その部分をどのような構造で支えるのかが重要です。
在来工法では耐力壁、2×4工法では建物を構成する面とのバランスを考えながら開口部を配置します。
どちらも大きな窓をつくれないわけではありませんが、必要な構造をほかの位置へ確保する必要があります。
SE構法や鉄骨のラーメン構造では、柱・梁によるフレームを活用できます。
そのため、壁を設けたくない場所を大きな開口とし、フレームで建物を支える方法を検討しやすくなります。
ただし、どの程度の開口を実現できるかは、実際のプランや構造条件によって異なります。
構造上大きな窓をつくれても、快適に暮らせなければ意味がありません。
窓面積が増えると外気の影響を受けやすくなるため、サッシやガラスの断熱性能、日射取得・遮蔽なども重要です。
住宅では、壁だけでなく床も建物へかかった力を伝える重要な役割を持っています。
吹き抜けをつくると、その部分には上階の床がなくなるため、構造条件が変わります。
例えば、1階を柱の少ない大空間にし、その上へ大きな吹き抜けを設け、さらに外壁面へ大きな窓をつくる場合を考えてみましょう。
室内の柱が減り、上階の床がなくなり、外周部の壁も減ります。
開放感は高まりますが、それだけ建物を支えるために利用できる構造要素も少なくなります。
このような住宅ほど、工法名だけで判断せず、実際のプランについて構造を確認することが重要です。
打ち合わせ中に吹き抜けや窓を大きく変更すると、構造条件も変わる場合があります。
最終的な間取りについて構造を確認する体制があるか、住宅会社へ聞いてみましょう。
大空間住宅では、「柱や壁を減らすと地震に弱くなるのでは?」と不安に思う方もいるでしょう。
しかし、耐震性は単純に柱・壁の数だけで決まるものではありません。
建物の形状、柱、梁、壁、接合部、床、基礎、地盤などを含め、地震の力をどのように建物全体へ伝えるかが重要です。
そのため、「在来だから弱い」「2×4だから強い」「SE構法なら絶対安全」「鉄骨なら木造より強い」といった単純な比較はできません。
在来工法でも、必要な耐力壁を適切に配置し、柱・梁・接合部などを構造設計することで、高い耐震性能を目指すことができます。
大空間をつくる場合には、そのプランに応じた構造設計が重要です。
2×4工法では、壁・床・屋根などを一体化した六面体構造によって、地震の力を建物全体へ分散します。
面構造の特徴を活かしながら、必要な壁などを適切に配置します。
SE構法では、実際の住宅一棟ごとに許容応力度等計算を行い、大空間、大開口、吹き抜けなども含めて構造安全性を確認します。
「この柱をなくしたい」「ここに大きな窓をつくりたい」といった希望を構造計算へ反映できることが特徴です。
鉄骨住宅でも、実際の建物へかかる荷重や地震力などを踏まえて柱・梁・ブレースなどを設計します。
構造方式や住宅会社によって地震に抵抗する仕組みも異なるため、具体的な構造を確認しましょう。
大空間では柱や壁を減らすため、残された構造部材へかかる力も変わります。
過去の施工事例だけで判断するのではなく、自分たちが建てる間取りについて構造を確認することが重要です。
在来工法は比較的設計自由度が高く、多くの住宅会社でさまざまな間取りへ対応しています。
一般的な住宅規模の大空間であれば、在来工法でも十分に希望を実現できるケースがあります。
2×4工法では、建物を支える壁・床などの面を成立させながら間取りを考えます。
その構造ルールの中で、多様な間取りを計画できます。
SE構法は、柱・梁によるフレームを活用できるため、耐力壁を置きたくない場所が多い住宅で特徴を発揮しやすくなります。
大空間、大開口、吹き抜け、ガレージなどを組み合わせる住宅が一例です。
鉄骨住宅も柱・梁などによる骨組みを利用し、長いスパンや大きな開口を計画しやすい構造があります。
ただし、鉄骨住宅であっても構造上必要な柱・梁・ブレースなどを自由になくせるわけではありません。
どの工法にも構造上のルールがあります。
重要なのは「自由度が高い」という言葉ではなく、自分たちが希望する柱位置、窓、吹き抜けなどが実際に実現できるか確認することです。
在来工法、2×4工法、SE構法はいずれも主要構造材に木材を使用するため、鉄骨住宅と比較すると建物重量を抑えやすいことが特徴です。
建物重量は地震時に加わる力や、基礎・地盤へ伝わる荷重にも関係します。
鉄骨住宅は鋼材を使用するため、木造住宅と比べて建物重量が大きくなる傾向があります。
その重量を支えられるよう、建物条件や地盤に合わせて基礎を設計します。
木造住宅は軽いからといって、基礎を簡単にできるとは限りません。
柱の数を減らした大空間では、一部の柱へ大きな荷重が集中する場合があります。
その力を基礎から地盤へ適切に伝える必要があるため、大空間住宅では基礎まで構造的に考えることが重要です。
広いLDKでは、一般的な個室よりも冷暖房する空間の容積が大きくなります。
さらに吹き抜けをつくれば上下階へ空間がつながり、大きな窓をつくれば外気の影響も受けやすくなります。
そのため、大空間住宅では構造だけでなく、断熱・気密・空調計画も重要です。
木造だから高断熱、鉄骨だから寒い、と構造だけで判断することはできません。
住宅の断熱性能には、断熱材、窓、気密性能、換気、施工精度などが関係します。
各住宅会社がどのような断熱仕様を採用しているのか確認しましょう。
2×4工法では、床・壁・屋根などの面を組み合わせて建物をつくるため、構造上の特徴として気密性を確保しやすいとされています。
ただし、実際の気密性能は施工や窓、設備配管部などにも影響されるため、住宅会社ごとの性能を確認することが重要です。
SE構法は木造ですが、SE構法を採用しただけで自動的に高断熱・高気密になるわけではありません。
断熱材、窓、気密施工、換気計画などを含めて住宅性能を設計する必要があります。
鉄は木材より熱を伝えやすいため、鉄骨部分を通じて熱が伝わる「熱橋」への配慮が重要です。
住宅会社ごとに構造へ合わせた断熱方法が採用されているため、具体的な仕様を比較しましょう。
在来工法は多くの住宅会社が採用しており、ローコスト住宅から高性能な注文住宅まで幅広い価格帯があります。
そのため、構造、住宅性能、設備などを含めて予算に合わせた選択肢を探しやすいことが特徴です。
2×4工法の建築費も、住宅会社、住宅性能、使用する材料、設備などによって異なります。
工法だけで在来工法より高い・安いと判断することはできません。
SE構法では、構造用集成材、専用のSE金物、一棟ごとの構造計算などを採用します。
そのため、一般的な木造住宅と比較して構造部分にかかる費用が高くなるケースがあります。
鉄骨住宅についても、使用する鋼材、構造方式、建物規模、住宅会社などによって建築費は異なります。
土地条件によっては基礎や地盤への対応にも違いが出る場合があります。
工法ごとの一般的な坪単価だけを比較するのではなく、自分たちが希望する住宅を建てた場合の総額で比較しましょう。
例えば、次のように条件をそろえます。
・35畳のLDK
・リビング中央は柱なし
・庭側に大きな開口
・吹き抜けあり
・同程度の耐震性能
・同程度の断熱性能
・同程度の設備仕様
同じ希望を実現するために必要な構造、基礎、住宅性能などを含めた総額で比べると、工法ごとの違いを判断しやすくなります。
特殊に長いスパンや大開口を必要としない一般的な広いLDKであれば、在来工法、2×4工法、SE構法、鉄骨住宅のいずれも候補になります。
広さだけで工法を限定せず、住宅会社の設計力、住宅性能、予算なども含めて比較するとよいでしょう。
柱のない範囲を広げたい場合は、必要となるスパンが重要です。
木造ラーメン構法であるSE構法や鉄骨住宅は、柱・梁によるフレームを活用して長いスパンを検討しやすい構造です。
在来工法についても構造設計によって対応できる場合があります。
大きな窓をつくる場合は、その部分へ耐力壁を配置できないため、建物をどのように支えるかが重要になります。
SE構法や鉄骨のラーメン構造など、柱・梁のフレームを活用できる構造は大開口を検討しやすい選択肢です。
ただし、在来工法や2×4工法でも建物条件や設計によって大開口をつくれる場合があります。
柱、壁、床を同時に減らすプランでは、構造設計の重要性がさらに高まります。
工法名だけではなく、最終的な間取りを構造計算へ反映し、安全性を確認できる住宅会社を選びましょう。
木の柱や梁を空間デザインへ活かしたい場合は、在来工法、2×4工法、SE構法などの木造住宅が候補になります。
その中でも大空間・大開口を重視するなら、木造ラーメン構法も比較してみるとよいでしょう。
住宅規模を超えるような非常に長いスパンが必要な場合は、鉄骨造が有力になるケースがあります。
一方、一般的な注文住宅で必要とする大空間であれば、木造でも実現可能性を確認してから判断しましょう。
「30畳なら木造」「40畳なら鉄骨」といったように、LDKの広さだけで工法を決めることはできません。
同じ40畳でも、空間の形によって必要となる梁の長さや柱位置が変わるためです。
住宅会社へ相談するときは、「40畳のLDKはできますか?」だけではなく、希望するプランで柱と柱の間が最長何mになるのか確認しましょう。
そのスパンに対して、どのような梁や構造が必要になるのか説明してもらうと工法を比較しやすくなります。
平屋の40畳LDKと、その上に寝室や子ども部屋がある40畳LDKでは、梁へかかる荷重が異なります。
上階の間取りも含めて構造を考える必要があります。
同じ40畳でも、「完全な無柱空間にしたい」のか、「家具配置に影響しない場所なら柱が1本あってもよい」のかによって構造条件は大きく変わります。
大空間を検討するときは、単に柱をなくすことを目的にするのではなく、実際の暮らしでどこまで柱を減らす必要があるのか考えてみましょう。
まず、希望するプランで柱と柱の間が最長何mになるのか確認しましょう。
大空間の難易度を考えるうえで、畳数以上に重要なポイントです。
すべての柱をなくす必要があるのか、家具配置や動線を邪魔しない位置なら柱を許容できるのか整理します。
必要以上に無柱空間へこだわらなければ、構造や費用の選択肢が広がる場合があります。
「大きな窓」といっても必要な幅は住宅によって異なります。
庭と一体化したいのか、景色を楽しみたいのかなど、目的と必要な開口幅を整理しましょう。
吹き抜けをつくると床がなくなるため、構造条件が変わります。
大空間と吹き抜けを組み合わせる場合は、それを含めて構造を確認することが重要です。
大空間の上に2階がある場合は、その重量をどのように梁や柱で支えるのか確認しましょう。
工法名だけではなく、実際に建てる住宅についてどのような構造計算や確認を行うのか聞いてみましょう。
大空間が実現できても、夏に暑く冬に寒い住宅では快適とはいえません。
構造と一緒に、断熱・気密、窓、日射、空調まで提案できる住宅会社か確認しましょう。
大空間をつくるために必要な梁や構造材だけでなく、基礎や地盤への対応、住宅性能なども含めて総額を比較しましょう。
同じ在来工法、同じ鉄骨、同じ木造ラーメン構法であっても、住宅会社によって実現できるプランや設計ノウハウは異なります。
構法の特徴だけではなく、実際の施工事例や設計経験を確認しましょう。
大空間を希望する場合は、似た広さ・似た条件の施工事例があるか確認すると参考になります。
ただし、同じ畳数の施工実績があっても、自分たちの住宅で同じ構造にできるとは限りません。
各構法や住宅商品では、対応可能な最大スパンなどが紹介されることがあります。
しかし、それは一定条件のもとで実現できる数値であり、すべての住宅でその最大値を使えるという意味ではありません。
自分たちの間取りについて確認することが重要です。
大空間をつくることそのものが目的になってしまうと、完成後の快適性を見落とす可能性があります。
広い空間、大きな窓、吹き抜けほど、断熱・気密・空調などの設計が重要になります。
工法を決めてから間取りを考えるのではなく、まず理想の暮らしや空間を整理し、その空間をどの構造で実現できるのか比較するとよいでしょう。
鉄骨住宅は長いスパンを取りやすい構造ですが、住宅規模の大空間であれば木造でも検討できる場合があります。
特に木造ラーメン構法では、柱・梁によるフレームを活用して柱や壁を抑えた空間をつくりやすくなります。
SE構法では、構造用集成材と専用のSE金物などを使用して柱・梁を強固に接合し、フレームと耐力壁などを組み合わせて建物を支えます。
木造住宅らしい質感を残しながら、大空間や大開口を検討できることが特徴です。
SE構法では最大9mのスパンを可能とする構造システムが用意されています。
ただし、実際に可能なスパンは、上階、屋根、梁へかかる荷重、窓、建物形状、基礎などによって変わります。
数字だけを見るのではなく、希望するプランについて構造計算で確認しましょう。
SE構法では、一棟ごとの許容応力度等計算によって、実際の住宅について構造安全性を確認します。
広いLDK、大きな窓、吹き抜けなどを希望する場合も、それらを反映した間取りで柱・梁・耐力壁・接合部などを検討します。
「大空間だから強い構法を使う」というだけでなく、その大空間が実際にどのような構造で成立しているのか確認できることが重要です。
WHALE HOUSEでは、耐震構法としてSE構法を標準採用しています。
柱・梁による強固なフレームを活用することで、柱の少ない広いLDK、大きな窓、吹き抜け、ビルトインガレージなど、開放感のある間取りを検討できます。
「大空間だから鉄骨住宅」と最初から構造を限定するのではなく、木造住宅ならではの質感を活かしながら希望する空間を成立させる方法を考えています。
WHALE HOUSEが採用するSE構法では、一棟ごとに許容応力度計算を行います。
柱を減らしたLDKや大きな窓、吹き抜けなどを採用する場合も、それらを含む実際の間取りについて構造を確認します。
さらに、地盤調査の結果を踏まえて基礎まで検討します。
「この間取りをつくった後、構造上必要だから柱を追加する」という進め方では、理想としていた空間が変わってしまう可能性があります。
そのためWHALE HOUSEでは、広いLDK、大きな窓、吹き抜けなどのデザインと、それを支える構造を設計初期から一緒に検討します。
「ここには柱を置きたくない」という希望に対し、どこで建物を支えるのかまで考えながら間取りをつくります。
広いLDKや大きな吹き抜けをつくるだけでは、快適な住宅にはなりません。
WHALE HOUSEでは、構造だけでなく、断熱・気密、窓、日射、空調なども含めながら大空間を設計します。
大空間の開放感と、一年を通した暮らしやすさの両方を考えることが重要です。
大空間住宅では「どの工法が一番強いか」から考えるのではなく、「どんな空間を実現したいのか」から構造を選びましょう。
柱をどこまで減らしたいのか、大きな窓や吹き抜けが必要なのかによって、適した構造は変わります。
住宅の構造に詳しくなくても、最初から「SE構法にしたい」「鉄骨にしたい」と決める必要はありません。
「35畳のLDKをできるだけ柱なしにしたい」「庭へ大きく開く窓がほしい」「吹き抜けと大窓を組み合わせたい」といった具体的な希望を住宅会社へ伝えましょう。
その希望を実現するためにどのような構造が必要なのか説明してもらうことで、自分たちに合った工法を判断しやすくなります。
一律に一つの工法を「最も大空間に向いている」と決めることはできません。
非常に長いスパンを必要とする場合には鉄骨造が有力になるケースがあります。
一方、一般的な注文住宅で求められる大空間であれば、在来工法、2×4工法、SE構法などの木造住宅でも検討できます。
必要な畳数ではなく、実際に必要となるスパンや開口部などをもとに比較しましょう。
在来工法でも、建物条件や構造設計によって30畳・40畳程度のLDKをつくれる場合があります。
ただし、床面積だけで実現可能か判断することはできません。
柱と柱の距離、梁、耐力壁、上階からの荷重などによって必要な構造は変わります。
2×4工法でも大空間をつくることは可能です。
ただし、壁・床・屋根などの面で建物を支えるため、必要な構造面を確保しながら大空間や開口部を設計します。
実現できる空間は建物条件や住宅会社の設計方法などによって異なります。
SE構法でも、すべての住宅を完全な無柱空間にできるわけではありません。
柱間の距離、梁へかかる荷重、上階、屋根、開口部、耐力壁、基礎などによって必要な柱は変わります。
実際のプランについて構造計算を行い、どこまで柱を減らせるか判断します。
鉄骨住宅は長いスパンを計画しやすい構造がありますが、すべての鉄骨住宅が同じ性能を持つわけではありません。
住宅会社や構法によって実現できる空間は異なります。
また、住宅規模の大空間であれば、木造ラーメン構法なども比較対象になります。
大空間だから必ず地震に弱くなるわけではありません。
ただし、柱や壁を減らせば、それらが負担していた力をほかの構造部材で適切に受ける必要があります。
そのため、大空間住宅では実際の間取りについて構造安全性を確認することが特に重要です。
大空間だから必ず寒くなるわけではありません。
快適性には断熱・気密性能、窓、日射、空調計画などが関係します。
広いLDKや吹き抜け、大きな窓を希望する場合は、構造だけでなく住宅性能も一緒に確認しましょう。
「何畳あるか」だけで住宅会社や工法を決めないことです。
最長スパン、柱位置、大きな窓、吹き抜け、耐震性、断熱・気密、基礎、総額などを一緒に確認しましょう。
また、自分たちの実際の希望間取りについて、どのような構造で成立するのか説明してもらうことが重要です。
気になる工法が見つかったら、それぞれの構造の違いを詳しく比較してみましょう。
在来工法、2×4工法、SE構法、鉄骨住宅は、いずれも条件によって大空間をつくることができます。
大きく違うのは、その空間をどのような構造で成立させるかです。
在来工法では柱・梁と耐力壁、2×4工法では壁・床・屋根などの面、SE構法では柱・梁による木造ラーメンフレームと耐力壁など、鉄骨住宅では鋼材による柱・梁などを活用して建物を支えます。
そのため、「30畳だからこの工法」「40畳なら鉄骨」と床面積だけで工法を決めることはできません。
重要なのは、柱と柱の間をどこまで広げたいのか、柱をどこまで減らしたいのか、大きな窓や吹き抜けも組み合わせたいのかという、具体的な空間条件です。
また、大空間住宅では構造だけでなく、耐震性、断熱・気密、冷暖房、基礎、建築費まで一緒に考える必要があります。
「どの工法が一番優れているか」を探すのではなく、「自分たちが実現したい空間を、どの構造なら合理的に実現できるのか」という視点で比較しましょう。
WHALE HOUSEでは、木造ラーメン構法であるSE構法を標準採用し、一棟ごとの許容応力度計算をもとに、柱の少ない広いLDK、大きな窓、吹き抜けなどを取り入れた住まいを設計しています。
「木造で30畳・40畳の大空間をつくりたい」「鉄骨住宅のような柱の少ないLDKを木造で実現したい」「大きな窓と吹き抜けを組み合わせながら耐震性にもこだわりたい」という方は、希望する空間がどのような構造で実現できるのか相談してみてはいかがでしょうか。

WHALE HOUSEは兵庫県で唯一全棟SE構法を採用する工務店です。大空間と耐震性の高さを保証するそのSE構法をベースにデザイン性と性能の高い家を手掛けており、ハウスメーカーを経験した彦坂社長を筆頭に、設計事務所出身の敏腕設計士、大手ゼネコンの元社員など、スペシャリストが揃っています。それぞれの経験や知恵、技術を結集し、彼らが届けるのは、「なんとなくいい家」ではなく、「渾身のいい家」。ワクワクと楽しさも両立しながら、遊び心のあるプランを提案してくれる会社です。
参照元:WHALE HOUSE公式HP(https://www.whalehouse.co.jp/concept/library/se構法/)